97/09/19魚野川で不明の信大生、遺体で発見

概要
(信濃毎日新聞9月18日朝刊)
「下水内郡栄村、下高井郡山ノ内町境の魚野川水系で行方不明になっていた松本市、信大医学部6年生Aさん(29)は17日午後5時50分ころ、栄村秋山郷切明温泉から約1㌔上流の魚野川中州で、捜索隊により水死体で発見された。Aさんは13日、大学の釣り仲間と同水系に入り、帰路の15日、滝つぼに転落し、流された。」


考察
 源流釣りのブームで年々入渓する人が増えることに対して、危惧していたことが残念ながら現実となってしまいました。遭難者に対して批判する事はたやすいことです。問題はその背景にあるのでは?考察してみました。


 「ウオータークライム」、最近よく耳にする言葉です。まったくの独自のスポーツですが、沢登のテクニックの一つだと思っている人々。また「近世:源流釣り師の世界」を、そのまま真似をする事に魅力を感じている人々。どちらも大きな勘違いがあるのでは?


 数年前北海道でベテランの経験者が2名「ウオータークライム」でやはり水死している。その事故報告では、いわゆる今までの沢登スタイルで「ウオータークライム」を行ったらしい。その時の貴重な経験が生かされていない。すなわち、ヘルメット・ライフジャケットの着用、クライミング用のザイルは延びるので使用しない、水流の激しい段差のあるポイントでは決行しない等々。


 沢下りは登りより遙かに難しくまた時間もかかる。本来なら出来るだけ泳ぐことは避け、高巻いたり、へつったりする所を、「ウオータークライム」や「近世:源流釣り師の世界」では積極的に泳いだり、滝壺に飛び込んだりする。見た目にかっこよくしかも行動時間を節約できる。しかしそれなりのリスクがあることを彼らは承知の上で行っているのです。無理をしても無茶はしていない。豊富な経験があるからこそ出来る事だとなぜ思わないのだろう。


 だから私は出来るだけそのような行動は避けている。「出来るだけ」と云うのは、望んでいないのに避けられない時が実際にあるからだ。「避けられない時」対応出来るよう登攀技術、淵で泳いで岩にとりつく等の練習はするが、あくまでも「避けられない時」に困らない為で、「積極的な技術」の練習ではない。実際は自信がないのです。(笑い)


 そこで、背景に「問題点はメディア」にあるのではないか?そう考えてしまうのです。


 雑誌やTVで紹介されていますが、どうもカッコイイ事ばかりで鼻につきます。個人的には、参考になる様な失敗談や惨めな経験を知りたいのです。


 責任転嫁ともとれますが、みなさんどう思いますか?



98/05/31「反省も込めて其の二」 に関連事項があります。


Date: Tue, 21 Oct 1997 From: Hayasi   私は山や川を楽しむ人は自己責任で楽しんでいると考えています。能力を超えたことをすれば、当然リスクは付き物です。死んでほしいとは思いませんが、死者をむち打つことは本意では在りませんが、本人の責任だと思います。

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