98/05/04岩魚を求めて

 居付いていれば確実に尺岩魚。こんな期待を胸に抱き入渓する。結果は完全大敗。しかし入渓者の気配もなく沢歩きには申し分なく、新緑のブナ等、充分に楽しめました。


 村の長老格から戦後、金山沢に移植放流したとの話を聞きその内容からめぼしい枝沢にターゲットを絞り調査釣り。水量・川虫・川石の色から判断し白渕沢と決め、根広林道に車を乗り入れ、沢床(1060m)から入渓する。


 すぐに沢が分岐する(1090m)右側は金山沢、左側が白渕沢。この出合いから金山沢の800m上流には昔、金の試掘が行われたようで今でも直径60センチほどの横穴が今も沢縁に見て取れる。横穴はすぐに塞がり入る気にもならないが、どの様な根拠で掘られた穴なのか気になるところだ。途中のザレ場では硫黄臭もし、石が全体的に赤く岩魚が棲めるような沢には見えない。


 白渕沢はその名のとおり白く泡立つ渕が多く、川虫も小さいながら生息し、期待した通りの渓相。しかし絶好のポイントと思われる所にいくら竿を出しても全くあたりなし。餌を替えたりいろいろ試したがやはり駄目。ナメ滝の連続で快適にポイントを探りながら距離は稼げても魚影もなければ釣果もゼロ。


 釜渕のある滝下でお昼にし、食後は沢を下り枝沢の横岩沢に入渓しようかと思案していると、この滝を登るルートにあたる左岸の所に目新しい鉈目があるではないか。


 沢屋(沢登り)さんがわざわざ鉈を振るったとは考えづらい。往路のことを考え邪魔になる枝を鉈で落としたと考えるのが自然だ。切り口を見ると去年のようだ。はやる心を抑え滝をへつって登る。「きっとこの上に岩魚がいる!」と。


 しばらく登ると沢が分岐する。(1220m)本流は左側だが水量はどちらも同じ。まずは右側あたってみることにする。放流したとき山道を利用したと聞いていたからだ。右側の尾根には地元でも少数の人しか知らない山道が、野反湖のエビ山と弁天山の鞍部に抜けておりこの山道を利用した可能性が大きい。


 しかし、水量はどんどん少なくなるわ、雪渓が残っているわで、1350m地点で引き返す。先ほどの分岐から本流を20分くらい探るが、やはり気配無し。


 それにしても前出の滝にあった鉈目は何だったのだろう?不思議です。枝を落とさなくとも簡単に登れる滝なのに。


 考えてみれば、かつて職漁が盛んに行われた時代に岩魚が居付けるような沢であれば職漁師がほおっておく訳もなく、とっくに自然繁殖していたでしょう。川虫がいても水が悪いのか成長不良で小さく、そんな所では放流魚が成長しても産卵し稚魚が育つ条件にならないのでしょう。


 次は同支流、横岩沢とミドノ沢かな?全く懲りていないねー


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